社長の勉強

2024年08月31日

台風が福岡を通過しました。

五十番食品はおととい(木曜日)の午後から休業、昨日(金曜日)も終日休業にしました。

結果的に昨日は筑紫野市は雨風そんなに酷くなく、工場に強風による若干の被害はありましたが、業者様の迅速な対応で大事には至らず(雨風の中、作業本当にありがとうございました)、人命に関わるような大きな被害もなくホッとしています。


こういう時、会社はいろいろな判断を迫られます。

まず、会社を休みにするか、営業するか。

「かなりの大型台風が来る」という事前情報だったので、数日前から台風の予想進路とずっとにらめっこしていました。

金曜日に福岡に最接近する予報だったので、金曜日は会社を休みにしないといけないかなと思っていました。

工場長も、金曜日に工場を稼働しなくても最小の損失で抑えられるように、製造予定を変更してくれていました。

木曜日は当初一日工場稼働の予定にしていましたが、木曜日は朝から結構雨風が酷く、台風から離れたところでも線状降水帯が発生していたりしていました。

なので急きょ朝のミーティングで「今日の午後から休業」の判断をしました。

そのため一部の材料を廃棄しないといけなくなりましたが、それでも夕方にかけてどんどん台風が近づいてくるので、「人命より優先するものはない」と午後からの休業を決断しました。

しかし、木曜日のお昼までは結構雨風が強かったんですが、夕方になるにつれて風もおさまってきました。

「これって夕方まで仕事してもらっても良かったんではないか。材料も廃棄せずに済んだし・・・」という思いがどうしても出てきました。

家に帰ってから姉にそれを話すと、

「でもそれは結果論やけんね

と言われました。

それを聞いて妙に納得しました。

今の雨風がおさまった状況、結果を見てそういう思いがよぎりましたが、そうなることは気象予報士さんも予想できていません。

気象予報士さんでも予報できないことを、私が予報できるはずがありません。


逆なことが起きていたかもしれません。

当初の予定通り「木曜日は一日営業、金曜日は休み」として、もしかしたら木曜日の夕方ものすごい雨風が強くなっていたかもしれません。

そんな雨風が強い中を従業員の皆さんに帰ってもらって、もし怪我でもしていたら、「あー、木曜日午前中でみんなを帰しておけばよかった」と、大きな後悔をしていたことと思います。

材料を廃棄しなければならなかったことの後悔と、従業員が怪我をしてしまったことの後悔、どっちの後悔が大きいかと思うと、やっぱり後者です。

結果を見て「こうしておけばよかった」と後悔することはありますが、未来のことなんて私は正確に予知できません。

従業員の安全を最優先した判断が最善で最良だったと信じます。


会社を一日休業にした金曜日も、福岡は朝から風も特に強くなく、普通の雨の日と同じような感じでした。

「でもそれも結果論と、会社を休みにした判断を自分で納得させました

福岡は、電車も止まり、大きなデパートもほとんど休業していました。

金額にすると大きな損失になったと思いますが、でもそれも結果論

大きな被害がなかったのが一番です


福岡は結果的に大きな被害はありませんでしたが、台風で甚大な被害が出た地域もたくさんあります。

台風の被害にあわれた皆さま、心よりお見舞い申し上げます。

台風が通過する地域だけでなく、台風から離れた地域でも雨風による被害が出ているようです。

どうか皆さまご安全にお過ごしください。




panda50ban at 09:46

2024年07月31日

今、パリオリンピックが熱いです

先日は、総合馬術団体で日本が銅メダルを獲得しました

日本のメダル獲得はなんと92年ぶりなんだそうです。

本当にすごいです


メンバーの一人として出場した田中利幸さんは福岡県出身です。

そして私は利幸選手のお父さんと超仲良しなんです

今日は朝から経営者モーニングセミナーでご一緒でしたが、真っ赤なオリンピックブレザーを着て参加されていました〜

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メダルの色は銅でしたが、お父さんの笑顔はピッカピカの金メダル級でした

そして、そんなお父さんの笑顔に、私も笑顔をもらいました

本当におめでとうございます


今回、利幸さんはリザーブ(補欠)でした。

お父さんがそんな息子さんとオリンピック前に交わした会話を教えてくれました。

「(リザーブで)辛いだろうし悔しいだろうけど、今回は一生懸命サポートにまわれ。(他の)3人が一生懸命できるように場を作って、励ましてやれ」

「だけど絶対に諦めるなよ」

とアドバイスしたんだそうです。

今回は他の選手が馬体検査をクリアできなかったことからの急きょの出場となり、ほぼノーミスの乗馬で銅メダルに大きく貢献されました

諦めなくてよかったです


総合馬術団体銅メダル、本当におめでとうございます

オリンピックはまだまだ続きます

寝不足は否めませんが、他の競技も精一杯応援したいです



panda50ban at 17:02

2024年07月08日

先週の土曜日は全体会議でした。

先月、現場で大きなミスをしてしまい、お客様にご迷惑をお掛けしてしまったことがありました。

具体的には、お客様から依頼されていた特注品の試作品を、現場のコミュニケーション不足や確認不足で、依頼されていたものとは違う原材料を使い製造してしまいました。


こういうことが起こらないように、商品の試作をする際には、事前に営業担当と製造担当が集まって試作ミーティングをするようにしています。

誰かがどこかで「ミーティングの内容と違う」と気づいてちょっと確認すれば、防げたミスでした。


私自身、どうしてこんなことが起きてしまったのだろうと考えました。

昔は「試作依頼書」の書面だけで営業担当が製造担当に試作の依頼をしていたこともありましたが、書面だけではお客様がどのような商品を求められているのかの意図を現場が理解できないこともあり、書面に加え顔を合わせてのミーティングを行うようになりました。

しかし、そのミーティングも形骸化してしまっているのではないか・・・。

そう思い、全体会議の中で「3人のレンガ職人の話」の例話を話しました。

*****************

世界中をまわっている旅人が、ある町外れの一本道を歩いていると、一人の男が道の脇で難しい顔をしてレンガを積んでいた。旅人はその男のそばに立ち止まって、

「ここでいったい何をしているのですか?」

と尋ねた。

「何って、見ればわかるだろう。レンガ積みに決まっているだろ。朝から晩まで、俺はここでレンガを積まなきゃいけないのさ。あんた達にはわからないだろうけど、暑い日も寒い日も、風の強い日も、日がな一日レンガ積みさ。腰は痛くなるし、手はこのとおり」

男は自らのひび割れた汚れた両手を差し出して見せた。

「なんで、こんなことばかりしなければならないのか、まったくついてないね。もっと気楽にやっている奴らがいっぱいいるというのに・・・」

旅人は、その男に慰めの言葉を残して、歩き続けた。


もう少し歩くと、一生懸命レンガを積んでいる別の男に出会った。先ほどの男のように、辛そうには見えなかった。旅人は尋ねた。

「ここでいったい何をしているのですか?」

「俺はね、ここで大きな壁を作っているんだよ。これが俺の仕事でね。」

「大変ですね」

旅人はいたわりの言葉をかけた。

「なんてことはないよ。この仕事のおかげで俺は家族を養っていけるんだ。ここでは、家族を養っていく仕事を見つけるのが大変なんだ。俺なんて、ここでこうやって仕事があるから家族全員が食べいくことに困らない。大変だなんていっていたら、バチがあたるよ」

旅人は、男に励ましの言葉を残して、歩き続けた。


また、もう少し歩くと、別の男が活き活きと楽しそうにレンガを積んでいるのに出くわした。

「ここでいったい何をしているのですか?」

旅人は興味深く尋ねた。

「ああ、俺達のことかい?俺たちは、歴史に残る偉大な大聖堂を造っているんだ!」

「大変ですね」

旅人はいたわりの言葉をかけた。

「とんでもない。ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払うんだぜ!素晴らしいだろう!」

旅人は、その男にお礼の言葉を残して、また元気いっぱいに歩き続けた。

引用元

*****************


同じ「レンガ積み」の作業でも、目的意識があるかないか、また目的意識のレベルがどこにあるのかで、モチベーションが全く変わります。

モチベーションが変われば、成果も変わります。


今回のミスも、どこかに「1番目のレンガ職人の意識」があったのではないかと思い、この度試作を依頼したお客様がどのよう想いで私たち五十番食品にこの試作を託されているのかを、私が直接その想いをお客様から聞いていたので、それを出来る限り詳細に伝えました。

3番目のレンガ職人の意識に少しでも近づくためには、単に試作の「レシピ」だけでなく、そのレシピに至った背景、お客様のその商品にかける想いやこだわりもきちんと伝えて理解してもらう必要があると思ったからです。


私たちは業務用の製造卸で、お客様の顔を直接見ることがほとんどありません。

特に製造の社員はお客様の顔が全く見えません。

お客様と直接打ち合わせをする営業社員に、試作ミーティングの時には少しでもお客様の顔が想像できるように、試作のレシピだけでなく、その試作依頼に至った「背景」も製造の社員に伝えてほしい、と伝えました。


そして会議のあとに、前回失敗した試作品の再度の試作ミーティングを行っていました。

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私は前回の試作でご迷惑をお掛けしたお客様に、この写真とともに「今回は必ず間違いのないものを製造します」とメールをしました。

すると、お客様から社員向けに温かいメッセージをいただきました。
↓ ↓ ↓
***************

皆さま!

ご挨拶も出来ておりませんが、〇〇県の想いをカタチにしてくださりありがとうございます。

皆さまが懸命に試作製造していただくおかげで、胸を張ってお客様へお届けできます。

必ず全国区の〇〇餃子にしてみせます。

***************


ありがとうございます

本当に嬉しかったです


何か失敗があった時、その失敗の表層的な原因だけを見て対処するのではなく、その奥の根本の原因をきちんと見て対処できるようになりたいです。



panda50ban at 11:24

2024年06月04日

先日、会社に来られたお客様からこんな話を伺いました。

自社に置き換えてみてすごく考えさせられたので、こちらにも書かせていただきます。


そのお客様(S様)はある日、某ハンバーガーショップに食事に行ったそうです。

そこでハンバーガーの他にチキンナゲットを注文したそうです。

出来上がったチキンナゲットを食べると、ナゲットの中心の肉の少し色が違っていて生っぽかったんだそうです。

お店の方にそのことを伝えると店長が出て来られ、「規定の時間通り揚げたので問題ないです」と返答されたそうです。

実際のナゲットを見せながら話しても、「規定の時間通り揚げたので大丈夫です」の一点張り。

「でも、これを食べるのは抵抗ある」と伝えると、ナゲットを揚げ直してくれたそうです。

しかし、新しく揚げ直してもらったナゲットも、食べてみるとまた同じように肉の中心の色が違っていて、生っぽかったそうです。

店長にそのことを伝えても、再び「規定の時間通りに揚げたので問題ないです」との返答。

実際のナゲットを見せながら、「でも実際こんな風に中心の色が違うんだから、もう少し揚げる時間を長くするとかできないの」と言っても、「時間が決められているのでそれはできません」との返答。

S様は「これ以上議論しても埒があかない」と諦められ、結局ナゲットは食べずに(もちろんお金は払って)、お店を出たんだそうです。

そのSさん、そのハンバーガーショップでチキンナゲットを食べるのが初めてではなく、小さい頃から何度も食べているんだそうで、今まであんな生っぽいチキンナゲットが出てきたことは一度もない、と愚痴をこぼしておられました。


これはすごく考えさせられました。

わが社では現在「業務の標準化」を進めています。

業務の標準化の意味を社員にはこのように説明しています。


業務の標準化とは、誰もがいつでも同じように作業できるように業務手順を最適な内容にすることです。

標準化を行うと、仕事の進め方や判断基準が会社のルールとして統一され、作業者ごとの手順にバラつきがなくなります。

業務の標準化は属人化の解消に直結し、結果として企業の生産性や業務効率の飛躍的なアップにつながります。



現在「二刀流」を会社の大きな方針として掲げていて、「この人しかできない仕事」をなくそうと、それぞれに自分の技術を教えたり、逆に人の技術を学んだりしています。

そのためには「業務の標準化」が必要で、誰がいつでも同じように作業できるように、業務手順の見える化を進めています。


某ハンバーガーショップも、誰でも同じように作業ができるように、例えばチキンナゲットは「何℃の油で何分揚げる」など、商品ごとに調理方法の詳細なマニュアルがあるんだと思います。

でも、実際にお客様から「ナゲットが生っぽい」とクレームがあった時に、中心の色が違うナゲットを目の前にしても「規定通りの時間揚げたので問題ないです」と平然と答えてしまう・・・一体何のためのマニュアルなのかと考えさせられました。


最大の目的は「お客様に美味しいチキンナゲットを食べてもらう」ことであるはずです。

そのための手段として、誰が揚げても美味しいチキンナゲットになるようにマニュアルを作成し、揚げる温度や時間を決めているんだと思います。

それなのに、手段が目的化しているというか・・・。

目の前の生っぽいナゲットよりも、既定の時間通りに揚げた自分たちの方が正しいと主張してしまう・・・。

しかも実際にお客様に対しても、「マニュアル通りに揚げたから自分たちは間違っていない。これを『食べられない』と言うお客様の方が間違っている」という対応をしてしまう・・・。

私たちも業務の標準化を進めるにあたり、こんな風になってはいけないと考えさせられました。


わが社でも、商品ごとのレシピはありますが、どうしてもレシピに書ききれないこともあります。

例えば、餃子に使うキャベツひとつにしても、脱水時間の目安は決めていますが、季節や天候によってもキャベツの水分量は変わるので、規定の脱水時間で脱水しても水っぽいこともあり、最終的にはその日のキャベツの状態により微調整しなければいけません。


「マニュアル通りにすることが正解なのではなく、最終的に出来上がった商品をベストな状態に持っていくこと」

これが正解です。

そのために必要なのが、マニュアルだけではカバーできない“技術力”です。

手段が目的化しないように、ここをきちんと押さえながら、業務の標準化を進めていきたいと思います。

panda50ban at 09:57

2024年05月18日

昨日は私が所属する中小企業家同友会の支部総会&キックオフパーティーでした

私はこの度キックオフパーティーの司会を仰せつかりました。

総会の司会1人とキックオフパーティーの司会2人と新支部長の司会スレッドが立ち上がり、そこで司会に関する情報のやり取りをすることになりました。

新支部長が司会台本を作ってくれるということで、総会前日に「今日の午後には(台本)送ります」とそのスレッドにメッセージがきました。

支部総会をもって新支部長が正式に支部長になるんですが、同時に前支部長の任期が終わります。

私はキックオフパーティーの内容提案つもりで、「キックオフパーティーで〇〇前支部長に感謝を伝える時間があればいいですね。あと〇〇前支部長からひと言もらう時間とか。記念品を渡す予算なんかはありませんかね。」って送ったんです。

そしたらまさかの前支部長当人からそのスレッドに「総会の総括のところで言いますので要らないかと思います。ww」とメッセージが来たんです。

・・・本当に頭が真っ白になりました

なんと前支部長もそのスレッドに入っていたんです


・・・考えてみればそうですよね。

新支部長はまだ運営に対して分からないことだらけ。

前支部長がアドバイスするためにスレッドに入るのも当然です。


私、いつも社員に言っています。

「報連相、確認の徹底」と・・・。

なのに私はスレッドには司会担当の3人と新支部長の4人しかいないと思い込んで、「確認」することを完全に怠って、前支部長へのサプライズの提案をまさかの当人に見られてしまうという失態を犯してしまったんです

やっちまいましたー

そのやっちまったことが判明した時のやり取りがこちら。
↓ ↓ ↓
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まあ、こんな感じでバレバレ感は否めなかったのですが、前期の副支部長全員の賛同を得ることもできたので、副支部長8人で前支部長に花束を贈ることになりました(前支部長に黙って会の予算を使うこともできないので、副支部長8名からということで)

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半分サプライズにはならなかったかもしれませんが、前支部長もとっても喜んでくれて良かったです


私はコロナで会社の方が大変で、同友会の役員を数年離れていましたが、2年前前支部長に声を掛けられて副支部長をさせていただきました。

役を受ける時は悩みましたが、この2年間素晴らしい仲間とたくさんの学びをいただき本当に感謝です

山ちゃん、これからは相談役として引き続きよろしくお願いしますね



panda50ban at 11:38
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