2024年12月02日

芝麻球の揚げ方の考察

先日お客様から「芝麻球を揚げたら、割れて中のあんこがはみ出てきた」とのクレームがありました。

担当営業のH主任がお客様のところに行って確認したところ、確かにパックリと割れてしまっていました。
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1袋(20個入)揚げたところ、5個ほど割れてしまったそうです。


社内で割れてしまう原因を考えてみました。

芝麻球の生地に何か不具合があったのなら、同ロットの商品を使った他のお客様でも同様の事案が起きているかもしれないと、弊社の芝麻球を多く使っていただいているお客様何件かに確認してみました。

すると「割れた」という現象はなかったとのこと。

生地が原因でないとしたら・・・他に考えられる原因について社内でいろいろと意見を出し合いました。


「割れたのがその1袋だけだったのなら、もしかしたら袋詰めしたあとに何か外からの衝撃が加わって、商品にヒビが入っていたのかもしれない」

「でもここまで大きくヒビが入っていたとしたら、揚げる前に気づくのでは


そんな意見を出し合っていると、常務が「低い温度で揚げたら、割れる場合があるよ」と言いました。

「えーっそんなことがあるの」とびっくりしました

「それならそれで、どれくらいの温度で揚げたら割れてしまうのか検証しないと」と思い、実際にどれくらい低い温度で揚げたら割れてしまうのか、常務に試してもらいました。


こちらが、160℃の油温で揚げた芝麻球。
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特に割れ等見受けられません。


そして、こちらが140℃の低温で揚げた芝麻球。
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ほんと

常務の言うように、割れているものやヒビ割れしているものが結構出ました

常務の言うことを信じていなかったわけではありませんが・・・正直半信半疑でした(←ということは半分は信じていなかった

常務
さすが五十番食品46年のキャリアです


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左が140℃の低温で揚げたもの。

右が160℃で揚げたもの。

揚げ色が全然違います。

低温で揚げたものも、ちゃんと火は通っていてお餅部分も柔らかくて美味しく食べることはできましたが、割れやヒビが多く出てしまいました。


【割れてしまう原因】について常務が教えてくれました

あんこの中には一定量の水分があります。

芝麻球を油で揚げると中のあんこが温められ、あんこの中の水分がやがて水蒸気になり、水蒸気が“出口”を探そうとします。

ある程度の温度で揚げた芝麻球だと、水蒸気が出ようとしても表面の生地が揚げられてある程度固くなっているので、割れてしまうことはないそうです。

しかし、低温で揚げた芝麻球は、水蒸気が出ようとした時に、表面の生地が柔らかいままなので、生地を破って割れてしまうことがあるそうです。

この説明に納得

さすが常務です

改めて尊敬し直しました


今回「割れた」とのお申し出のあったお客様は「170℃の油」で揚げたそうなので、油温が原因ではないと考えられますが(引き続き割れの原因を考察する必要があります)、芝麻球は140℃以下の温度で揚げると割れる可能性があるということを新たに知ることができました。

あんまり高い温度(180℃以上)で揚げても芝麻球の表面が固くなりすぎるのでオススメできません

低めの温度で揚げた方がお餅部分が柔らかくて美味しいです

低すぎず、高すぎず、五十番食品の芝麻球を揚げる時は150〜160℃の油で揚げることをオススメします

よろしくお願いします。



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